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53歳で早期退職を決断した
「おーた23(おーたにさーん)」です。
引き続き
私が長年勤めていた**鉄道会社の「現場のリアル」**について綴っていきます。
前回の投稿
鉄道会社の「4K」って知っていますか?
の続きとなります。
今日は「あいさつ」にまつわる、ある守衛さんとのお話をしたいと思います。
私が働いていた鉄道会社には、甲子園球場の約1.3倍の広さがある「車両基地」があり
そこを24時間体制で警備している守衛さんがいました。
これまで多くの守衛さんと接してきた中で、こんな方がいました。
「目をしっかり見てくれるのに、あいさつをしてくれない守衛さん。」
その方は夜勤担当だったため、昼間に働いている人たちとは顔を合わせません。
私は「あいさつ」をとても大切にしています。
だからこそ、あいさつが返ってこないと、少し寂しく、残念な気持ちになることもあります。
けれど、すぐに「相手が悪い」と決めつけたくはありません。
もしかして…
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自分の声が聞こえなかったのかもしれない
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耳が不自由なのかもしれない
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声を出すことに困難があるのかもしれない
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今日は何かあったのかもしれない
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そもそも、あいさつが苦手な人なのかもしれない…
そんなふうに、自分にも問いかけながら、考え続けていました。
そしてある日、私とY電設のKさん、Oさんの3人で
「あいさつしてくれるまであいさつしよう作戦」を決行することになったのです。
夜の見回り中、
「こんばんは!」
「お疲れさまです!」
とバリエーションをつけながら、毎回声をかけ続けました。
ただ、その守衛さんは、やはり目は見てくれますが、言葉は返してくれません。
そんな日が何日も続きました。
しかし、ある夜——。
「お疲れさまです」と、守衛さんの口から声が聞こえたのです。
小さな声でしたが、確かに口も一緒に動いていました。
あのときの嬉しさと、胸の奥がじんわり温かくなるような感動は、今でも忘れられません。
その後も、あいさつしてくれる日もあれば、相変わらず目だけの日もありました。
でも、それでいいのです。
やがてその守衛さんは別の方に交代され、もうお会いすることもなくなりましたが
あの「あいさつ」の瞬間が、私たちの心に残っています。
人と人とのつながりは、小さな「あいさつ」から。
そんなことを改めて感じさせてくれた出来事でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
最高の人生。
今日も感謝。
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